製図

製図

イメージした作品をイメージ通りに編み上げるためは、知識と技術が必要です。

セーターの製図方法には、必ずこの方法で製図しなければならないといったような決まりはありません。
なので、私も用いている一般的な方法を説明します。

① デザイン

まずは、頭の中で素敵なセーターを妄想します。
セーターの形、サイズ、模様、色、素材などまで出来るだけ詳しく妄想します。
編み物の本だけでなく、色々なところからヒントをもらってアイデアを練ります。
この時「編みたい」「着たい」が共存するデザインであることもとても重要です。

② 模様の試し編み

デザインが確定したら、模様の試し編みを行います。
これにより、実際の編み地がどのようになるかを確認し、デザインのイメージと実際の仕上がりを合わせることができます。

試し編み時のチェックポイント

☑編みやすい?

☑毛糸と編地の相性は?

☑針の号数はこれがベスト?

☑色のバランスは?

☑増減したときの模様の崩れ具合は?


実際に編む時や着る時を想像してチェックしていきます。

③ ゲージ

試し編みで模様が決まったらゲージを計測します。
ゲージは、10㎝平方あたりの編み地の目と段数を示し、正確なサイズを保つために重要です。
ゲージを計測することで、使用する糸や針の選択肢が絞られ、セーターの寸法が調整されます。

④ 採寸

セーターを着用する人の寸法を計測します。
これには胸囲、着丈、袖丈、肩幅などが含まれます。
洋裁の採寸とは少し違いますがほぼ同じです。

⑤ 同寸大の原型を型紙に起こす:

計測された寸法をもとに、セーターの同寸大の原型を型紙に起こします。
必ずしも必要とは限りませんが、原型から起こして編んだセーターは着心地が良く、着用時の見た目も素敵になります。
個人の感想でしかないのですが、暖かさも着心地も重さも段違いです。

⑥ 原型をもとにセーターの形を書き入れる

型紙に起こした原型に、セーターの形を書き入れます。
これには、前身頃、後ろ身頃、袖、襟などの部分を含めます。
デザインに従い、各部位の形状とサイズを型紙に反映させます。

⑦ ゲージを参考にし、型紙に模様を配置する:

デザインに含まれる模様を型紙上に配置します。
ゲージを考慮に入れて、模様がイメージ通り正確に再現されるように注意します。

⑧ 目数段数を算出し、型紙に書き込む

最後に、セーターの各部位に必要な目数と段数を計算し、型紙に書き込みます。
これにより、実際の編み作業の際に必要な目数や段数が明確になります。
曲線や傾斜線では模様や形とのバランスを調整しながら、ゲージに増減箇所や目数を決めます。

ここまで終わって、はじめてセーターを編み始めます。

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