アランセーター
2024.08.15更新
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次のような模様が「アラン模様」です。
イギリスの近くにあるアイルランドの「アラン諸島」が発祥の地とされています。
もともとは、イギリスのガーンジー島由来の漁師たちの仕事着「ガーンジーセーター」がアイルランドに伝わり、「アランセーター」となりました。
「ガーンジーセーター」は濃紺色の丈夫な毛糸できつく編まれています。
寒い海で危険な仕事をする漁師たちを思い、その模様には編む人々のさまざまな祈りが込められています。
これに対し「アランセーター」は生成り色の毛糸で編まれるようになり、込められた「祈り」はそのままに、よりファッション性を追求したものになっていきます。
「アラン模様」には「Cable(ケーブル)」「Diamond(ダイヤモンド)」「Honeycomb(蜂の巣)」など様々な模様の種類があります。
これらには「安全と豊漁」「成功と富と財産」などの祈りが込められていたり、「アラン諸島の生活や風景」を編み物で表したものであったりします。
「ガーンジーセーター」と「アランセーター」は、「フィッシャーマンズセーター(漁師のセーター)」と呼ばれ、防水性を重視するため羊の脂を残した羊毛で編まれます。今では伝統のあるファッションとして世界中で人気のニットです。
個人的な意見ですが、「ガーンジーセーター」と「アランセーター」の歴史は、産業革命後、編み物が発展し続けた原点のような気がして、歴史のロマンを感じます。
あみサクさん、なぜグーグルマップが?
アラン諸島の場所だよ!
写真で見ると、岩多いですね。海も荒いです💦
ガーンジー島、遠くない?
えっ!そっちですかw?
大航海時代のロマンだね。
そういえば、漫画ワンピースの考察好きでしたね…!
荒い海を安全に航海できるように、ガーンジー島でもアラン諸島でも祈りが込められたんだよ。
そして、万一の時でも各家庭独自の編み模様が、ご家族の元へ帰ってこれる道標だったんだって。
・・・、航海中の事故で身元が・・・、ってことですか?
うん。
それだけじゃなくてね、この時代の編み物道具ってスチールで出来ていて、銀細工みたいな装飾が素敵でおしゃれなんだよ✨
いつの時代も、女子はおしゃれな道具にテンション上がるんですね⤴
道具が素敵なのは神聖な祈りを込める為もあったと思うよ。
でね、アランセーターを知った実業家が手芸用品などの会社を作って、白いアランセーターを儀式の正装としても着られる衣服として世に広めたんだって!
産業の少なかったアラン諸島に、新たな産業を作ったみたいだよ。
編み物道具も産業革命の波に乗っかってたんですね!!
さすがパルカちゃん!私は歴史苦手で💦
編み物に絡めたら世界史得意になってたかも?って思ったよw
- 参考文献
- 「伝統のニットを編もう ガーンジー&アランセーター」 株式会社日本ヴォーグ社
「トラディショナル・パターン・ブック アラン模様100」 株式会社日本ヴォーグ社
(リンク:株式会社日本ヴォーグ社)