フェアアイル

フェアアイルの名前は、イギリスはスコットランドのシェットランド諸島にある小さな島に由来しています。

「シェットランドシープ」という種類の羊がたくさん居るのどかな島で、「フェアアイル」は「平和の島」という意味だといわれています。

牧羊犬の「シェットランドシープドック」も有名ですね。

シェットランドシープは毛の色が豊富で、もともとは天然の色のをつかってグラデーションを付けて編まれていました。

繊細な色の幾何学模様には様々な、伝統的なパターンがあります。
これらの伝統的なパターンの由来はわかっていないものも多く、４００年の歴史とともに少しづつ変化してきているようです。

１９７０年代のシェットランドの女性にとって、編み物は重要な収入源であったこともあり、早く美しく編むため様々な工夫がされています。

「常に表を見て編む」ため筒状に編むことが多く、また、シェットランドシープは繊細で絡みやすいため、カーディガンを作る際ははさみで切り開いて前開きにします。（『スティーク（Steek）』といいます）。

フェアアイルの編み物は保温性が高く、寒冷な気候での着用に適しています。

また、その美しいデザインはファッションアイテムとしても人気があり、セーターや帽子、手袋、スカーフ、靴下などの多くのウール製品に応用されています。

出来上がった製品から模様を真似ることができるため、産業革命や交通の発展により、世界中で作られるようになっていきました。